北冷蔵株式会社は、地球環境への負荷軽減を目指し、冷蔵倉庫事業に太陽光発電システムを導入しています。この取り組みは、持続可能な社会の実現とともに、地域社会への貢献にもつながるものです。

企業としての責任と挑戦
1910年創業、函館を拠点に活動する北冷蔵株式会社は、冷蔵倉庫事業を通じて食の安全と安定供給を支えてきました。
しかし、冷蔵倉庫の運営には大量の電力が必要であり、それに伴うCO₂排出量は環境への大きな課題となっていました。
この課題に対応するため、北冷蔵は太陽光発電システムの導入を決断しました。
企業としての環境保護責任を果たす大きな一歩を踏み出しています。

太陽光発電と蓄電技術の導入
北冷蔵では、410Wのパネルを740枚使用した303kWの太陽光発電設備を冷蔵倉庫屋上に設置し、発電した電力を100%自家消費する仕組みを採用しました。
このシステムによって、外部電力への依存を抑えつつ、効率的な電力運用を実現しています。
従来の太陽光発電システムでは、外部電力が喪失すると発電が停止するという課題がありましたが、北冷蔵では自立型パワーコンディショナーを導入し、電力の蓄電を実現しました。
これにより、非常時には自家発電電力を活用して事務所やサーバーなど最低限の会社機能を維持できます。
しかし残念ながら現在の蓄電池では、冷凍設備を稼働させることは不可能で、これらを実現する為には全固体電池の実用化と自立型パワーコンディショナーの大型化が必須と考えています。

CO₂排出量削減の成果
太陽光発電と蓄電技術の導入により、北冷蔵は年間で約87.2tのCO₂排出量削減を達成しました。
これは、導入前の数値と比較して約42%削減という成果に相当します。
この取り組みは、脱炭素社会の実現に向けた重要な一歩です。

電力消費の最適化
北海道電力では、「最大30分間の電力消費量(デマンド量)」に基づき、その後11か月間の電力料金が決定される料金システムを採用しています。
この仕組みでは、一時的な消費ピークが長期的なコスト増加を招きます。
北冷蔵は、日照時間と冷蔵庫の稼働を相関させることで電力消費を最適化。デマンド量を抑制する運用を実施し、年間で約345万円の電力費削減を実現しました。
この工夫により、コスト削減と環境負荷軽減の両立を果たしています。
非常時への備えと地域貢献
北冷蔵の太陽光発電と蓄電技術は、非常時にも一定時間冷凍設備を稼働させ、電力が再供給されるまでの間、預かっている荷物を冷凍保管できる体制を整えています。
また、蓄電した電力は、災害時に地域住民への電源供給拠点としても活用され、地域社会への支援体制強化にもつながっています。